スペシャルオリンピックス 2003ワールドゲーム開催!



参加者コメント


競技レポート


WGデータ集

●「ワールドゲームに参加して」
中西 義治(SON東京スポーツプログラム委員長/WG卓球競技役員)

卓球の競技役員は全部で86名。アイルランド卓球協会を中心に編成されており、私のように外国から招聘された審判員は4名でした。すべての役員は、出場アスリートが思う存分にプレーできる環境をつくるよう心掛けました。私自身は、勝者より敗者のアスリートに素晴らしいプレーぶりを感じ、審判をとりながら涙が流れた体験は、SO競技会の神髄のように思いました。この体験を今後、SON東京の活動の中に生かしていきたいと思います。

●「100万人の大歓迎」
諏訪俊二(バスケットボールチーム・ヘッドコーチ)

アイルランドでは古来、人を迎えるときの最大の歓迎方法を、「100万人の大歓迎」と言うそうです。今回の世界大会に参加した選手団、ファミリー、応援団全員が、文字通り100万人の大歓迎を受け、誰もがアイルランドのとりこになり、忘れられない2週間を過ごしました。特に、日本選手団が5日間ホームステイした町、「ニューブリッジ」の人々の温かい歓待は、不安な気持ちで到着した私たちを、どれだけ勇気づけてくれたことか。アスリートのK君は、「このままアイルランドに住みたい」と繰り返し言っていましたが、誰もが同じ気持ちだったでしょう。いま、はるかかなたのアイルランドに向かい、心から「ありがとう」とお礼を言います。

●「この経験は今後のプログラムで生かします」
壽幸志郎(バスケットボールチーム・コーチ)

今回、世界大会に参加させて頂いて、あらためて実感したことは、アスリートケアーの大変さです。東京のアスリートたちにはバスケットプログラムで毎週会っているし、今年の一月からは四回の合宿もありました。彼らのことは十分理解してるつもりでしたが、やはり彼らも一人の人間です。喧嘩をしたり、わがままを言ったり、病気や怪我をしたり、本当にいろいろなことがありました。けれど、こういう出来事を体験していく中で、人は成長していくのですね。人への思いやりや、時間を守るといった日常生活に必要なことまで、彼らはいろんなことを学んだはずです。それは自分も同じ。ほとんど年齢が変わらない彼らと18日間生活し、いろんなことを教えられました。この体験はぜひ、今後のプログラムで、活かしていきたいと思っています。そして、貴重な体験をさせていただいたSO関係者の皆様には、この場を借りてあらためて感謝いたします。

●「物おじせず、みんな最後までがんばりました」
西村志穂(バスケットボールチーム・コーチ)

勝敗に関わらず、アスリートたちは毎試合毎試合、身体的にも精神的にも成長した姿を見せてくれました。世界大会という大舞台とものすごい歓声の中でも決して物おじせず、最後まで立派にがんばったアスリートを、とても誇りに思います。今回スペシャルオリンピック、アイルランド世界大会にバスケットボールのコーチとして参加して、一生忘れることができないたくさんの思い出ができました。そして、そんな思い出を共に作ったアスリート、選手団、ファミリーの方々、その他応援してくれたすべての皆様に感謝します。

●この感激はまさに「share the feeling」
林田朋子(ボランティア)

今年の世界大会のテーマ「share the feeling」、私はこの言葉が大好きです。はじめに、こんなに素晴らしい大会に、ボランティアとして参加できたことを、心から感謝します。今回、私は主にバスケットチームのアスリートたちの姿を、カメラで追っていました。カメラを通して、アスリートたちのとても素晴らしいドラマを見ることができました。一生懸命にプレイしている姿、試合で負けた後、落ち込んでいる仲間をそっと励ましている姿、抱き合って喜んでる姿、日本から応援にかけつけたアスリートとそのファミリーの皆さんが、「がんばって〜!」と声援を送っている姿。そして何より、彼らが試合をするごとにチームワークが確立し、成長していく姿を、私たちにははっきりと見えました。それぞれのドラマに感激し、私自身もつい撮影するのを忘れてしまうこともありました。その感激こそまさに「share the feeling」です!2005年には冬季WGが日本で開催されますが、より多くの人にもっとこの感動が伝わるといいなと思っています。

●「悔しさや喜びを共有できた感動の舞台」
戸波朝子(ボランティア)

ダブリンに到着した時から、成田で選手団と別れるまでの一瞬一瞬が、私にとって大切な宝物となりました。世界中のアスリートのとびっきりの笑顔と、アイルランドで出会った人達の溢れんばかりの温かい気持ちに触れて、あの瞬間あの場面にいられたことに、何度も心から感謝しました。日本のアスリートたちの悔しさや喜びを、そばで一緒に共有できたことも本当に嬉しかったし、また行きたい!と思わせる本当に心に残る感動の舞台でした。

●「みんな!すごく大きくなったね」
田口由美子(サポーター)

特に感動的だったのは、開会式です。趣向を凝らしたプログラムが次々と繰り広げられ、大型スタジアムは感動と興奮でいっぱい。夜9時半を過ぎ、会場はどんどん冷え込んでいったものの、みな大きな声援を送りました。ブロックごとに色分けされた旗が観客全員に渡され、会場全体が、大きな虹色のウエーブとなって、皆の気分は最高潮に盛り上がりました。外国の選手団と比べまだまだ少ないとはいえ、以前と比べればずいぶん大きくなった日本の選手団も、元気に入場・・・日本におけるSOの広がりを感じた一瞬でした。
一つ残念だったのは、選手団とファミリー以外にはIDカードが配られなかったこと。一般の応援団は、会場間のシャトルバスに乗れなかったり、競技会場に入れなかったりして、はるばる応援に駆けつけたのにと、不満が噴出する場面もありました。今後は「SUPPORTER」のIDカードを、ぜひ用意して欲しいと思いました。

●「初めてのホームステイ体験」
中根幸子(ファミリー)

私のホームステイ生活は、SOを中心にまるで見えない糸で結ばれているかのように、「田中伸枝」(アスリート会で一緒に活動)と書かれた名刺を私に見せて驚かせた、ノースカロライナ大会にも出場したペルーの日系二世の老夫婦とともに始まりました。ホストファミリーは、滞在が思い出深いものとなるよう大変な心配りでした。パブに連れてってくれたり、ボートセーリングをしたり、友人達を招いてのバーベキューパーティを開いてくれたり。その他にも、ご主人の勤務先のギネスビール工場見学、ダブリンのメインストリートでのショッピング、お別れには庭へのスイカズラの記念植樹まで。9日間の日程があっという間に過ぎるほど、本当に心に残る最高のおもてなしでした。朝食のみならず夕食もお世話になったこともあり、お礼に日本の料理を作って感謝の気持ちを表しました。言葉で表現できなくても、気持ちは十分通じ合い、楽しい交流ができたと思っています。交通の便が悪く、ホストのご主人は期間中、会社を休んで私達の競技場通いの送り迎えをしてくれました。こうしたすべての市民の方々の応援が、大会を成功に導いたのだと感謝の気持ちで一杯です。


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